「怨憎会苦」(独り言)~自分が怨んだり憎んだりしている人とも会わなければならない苦しみのこと~

(2023.05.16)
お釈迦様がおっしゃった
この世に生きている限りついてまわる「四苦八苦」
・生きる苦しみ
・病む苦しみ
・老いる苦しみ
・死ぬ苦しみ
これを四苦と言うそうです。

チベット学研究所(ガントク/シッキム州/インド)(2018.09)

八苦というのはこれに以下の四つの苦しみを加えたものだそうです。
これは
・五蘊盛苦(ごうんじょうく)
肉体を持ったために自分自身をコントロールできない苦しみ
・求不得苦(ふぐとくく)
求めても求めても手に入らない苦しみ
仮に手に入ったとしても次にもっともっととなる苦しみ
・愛別離苦(あいべつりく)
愛するものと別れなければならない苦しみ
例え添い遂げたとしても必ずいつかは訪れることです
・怨憎会苦(おんぞうえく)
嫌な相手と出会う苦しみで
恨み憎しむ者とご縁があった時の苦しみ

シッキム州(インド)のゴンパ(僧院)にて(2018.09)

今日はタイトルにした
「怨憎会苦」(おんぞうえく)
これを考察したいと思います。

以下
これは嫌な人に出会って心に生ずる恨みや憎しみによって、
自らの心が苦しみを受けることです。
自分のことを理解してくれず無理難題をいってくる人、
やたらと自分を馬鹿にしたり高圧的に接してくる人、
嫉妬から足を引っ張る人、
迷惑をかけてくる人、
どうも虫が好かず苛々させる人、
恋敵など、あげたらきりがありません。
要は、自分にとって都合の悪い人はみんな嫌な人です。
(中略)
自分自身はもともと誤りがなく、
不調和な心になる原因もなかったのです。
それを人の愚かな行為や言葉によって、
我が心の平安を失ってはいけません。
新たな苦しみを増やすようなものです。
相手が愚かだと言いながら、
自分はそれ以上に愚かだということになってしまいます。
(中略)
生きる上での困難は、
大切な魂の修行のために必要なことです。
そこでは闇の中へと迷いこんで不幸になるか、
それとも明らかな智恵の光でその闇を照らして
この肉体にとらわれずに魂を進化させていけるかどうかの
分かれ道に私たちは立たされています。
以上
(真理を求める 愚か者の独り言 長尾 弘著 たま出版 より抜粋)

菩提寺の前神寺(愛媛県)にて(2020.03)

自分自身にそこまで非がなくとも
嫌なことをしてくる方と出会うってことは
日常でよくあることかと思います。

その時に
前段落で書いたことを思い出すと
私は少しは楽になるので
何かの参考になったらと綴らさせていただきました。

最後まで読んで下さった方には感謝です。
ありがとうございます。
🙏

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