文化人類学の思考法 世界思想社

(2019.10.24)
久しぶりの書評です。
本は日常的に読んでいるのですが、中々ブログで紹介しようと思う本がないのが実情です。

本書は恵比寿の有隣堂で買い求めました。
◇有隣堂 恵比寿店
https://www.yurindo.co.jp/store/tokyo-ebisu/

最近は恵比寿の無印良品で見つける本もお気に入りですね。
◇無印良品 恵比寿店
https://www.muji.com/jp/shop/045471

文化人類学の思考法 松村圭一郎 中川理 石井美保 編 世界思想社

さて肝心の本の書評を。
気になったところを感じたことと併せて書いてみます。

冒頭が、
・文化人類学を学ぶと、もうそれ以前の自分には戻れなくなる。
自分が変わり、世界がまるで違って見えるようになる。
—–中略—–
そのひとつの鍵は、「近さ」と「遠さ」にある。
とあります。

これは日々の生活の意識の在り方にも共通するものだと思います。

・人を「道具を作る動物」と呼んだのは、アメリカ合衆国建国の父とも言われる、
ベンジャミン・フランクリンである。

『フランクリン自伝』は何度も読んだことのある名著で、大好きな本ですが、
このことは知りませんでした。
◇ベンジャミン・フランクリン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%B3

・貨幣と信用
時代や地域を広げて見てみれば、
石や貝殻、犬やクジラの歯、牛などの家畜やときには奴隷まで、
人間は実に多様なモノを貨幣として用いてきた。
—–中略—–
人間社会における貨幣と交換のしくみがどのようにつくられるのかを考えていきたい。

貨幣経済がもたらす様々な悪影響は気にしているところなので、
興味深く読めました。

・「国家のない社会」とは、そういう社会だろうか?

この考察はとても意義があり、将来的には向かうべき方向性であるんじゃないかな。
と思ってます。

・「本当の私は何をしたいのだろう?」。
・働くということ

このあたりは、大人もふくめ社会全体が意識していく課題であり、
将来のあるこどもたちの指針となる大人たちの生き方が大切なんだな。
と思います。

あまり人類学とか社会学とか興味をもつことがなかったのですが、
こういった時系列や地域別に考察したりすると面白いなぁ。
と思いました。

本書。よかったら手にとってみてください。

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